2019年1月 西穂高岳独標

西穂独標にて

記録

1.場所
  北アルプス 西穂高岳独標
2.期日
  2019年1月11日(金)~1月12日(土)
3.メンバー
  伊藤 孝
4.日程
  1月10日(木)
     自宅―――松本―――新島々(旅館丸上)
     20:30  23:20   23:30   23:40
  1月11日(金) 入山 -8℃ 曇りのち晴れ
     新島々―――新穂高温泉―――西穂高口――――立て――
     6:00    8:30 9:30  10:00 10:30  11:30 11:55 
     ――西穂山荘―――丸山――――西穂山荘(小屋泊)
     12:30 13:40 14:00 14:20  14:30
    朝起きたら雪が少し積もっていたため、旅館でチェーンをつけて出発。
    沢渡手前より道路には雪が結構積もっていた。西穂高口では雪がちらついていた。
    ツボ足にロングスパッツをつけて出発。途中で寒くなりヤッケ、オーバーズボンを着用。
    立て1回で西穂山荘着。入室を済ませてから丸山まで偵察。
    真っ青な空になり快晴になったが、寒く風が少し吹いている。
    独標まで行くのはとても体力的に無理なので丸山で景色を堪能して引返した。
  1月12日(土) アタック -10℃ 晴れ
     西穂山荘―――立て―――西穂独標―――丸山―――西穂山荘
     6:20    7:35 7:45  8:10 8:30 9:00 9:20  9:30 9:50
     ―――西穂高口―――新穂高温泉 ―――新島々―――自宅
       10:50 11:00   11:35 12:00   14:30    17:10
    多少雲はあるが晴れ。ヘッドランプを付けて出発。
    丸山を過ぎた当たりで日の出を迎えるが雲が多少かかっている。風はそこそこ吹いている。
    独標手前で休憩して、独標に取りつく。
    雪の状態はよく、アイゼンがよくきき、ピッケルもなんとかささる。
    最後の登りに鎖があったが、使用しなくても問題ないような状態で、恐怖感は全然なく独標に到着。
    2009年12月に登って以来なので9年ぶりで感激した。
    ピラミッドピーク、西穂、ジャンダルム、奥穂、前穂、霞沢岳、焼岳、笠、遠くは八ヶ岳と素晴らしい
    パノラマである。
    しばらく休み下りにかかる。
    前向きに降りるか、後ろ向きに降りるか迷う所であったが、
    少しだけ後ろ向きで降りてあとは前向きで問題なかった。
    独標の下りが終われば、あとはクラストした雪を楽しみながら歩き山荘に着く。
    下山の準備をして西穂高口まで下山。
    連休初日のため1時間の間に50人くらいの入山者とすれちがう。
5.感想
  (1) 冬の西穂独標
     2006年12月から2013年12月まで7年間続けて毎年一人でテント泊で行っていた。
     その間独標まで登れたのは2009年の一度だけ。
     吹雪、強風で独標の近くまでも行けなかったことが殆どであった。
     しかし強風の冬山を歩く醍醐味はなんとも言えなかった。
     ちなみに現役時代には、2月に2回西穂から間ノ岳、天狗ノ頭まで行っている。
     最近5年間は冬山はもうきついなと思い行かなかった。
     今年は1月の連休に小屋泊まりで行ってみようと思い年末に装備購入、高尾周辺のトレーニングを2回した。
     今回小屋泊まりで行った感想としては、山岳部であった人間がこんな楽な山行をしてもいいのだろうかという
     疑問だった。
     テントだと寒くてまず寝ることができなかったが小屋は暖かくまさに天国であった。
     次回以降どういう登り方をするか、体力と相談しながら考えていきたい。
  (2) 装備について
     独標に行った服装はヒートテック上下、毛下着上下、ズボン、毛カッター、毛手、オーバー手、
     ゴアテックスヤッケ上下、目出帽、毛帽、ゴーグル、ヘルメット、冬用登山靴、
     ゴアテックスオーバシューズ、12本歯アイゼン、ピッケルにザックという冬山完全装備。
     このうち今回新しく購入したものはゴアテックスヤッケ上下、ヘルメット、ザックである。
     昔の装備に比べればゴアッテクスの雨具で十分だと思っていたが、
     最近はこれを皆来ているので購入してみたが、やはり防寒性能が抜群であるようだ。
     また最近はヘルメットが常識と言われるので購入着用してみたがこれも問題なかった。
     最近はキレット前後の小屋で貸してくれるとのこと。
     ザックはつめてみたら小さいザックには入らなかったので55L~75L用を購入し入山、アタックで使用した。
     ザック自体の重量が2.6kgであったがなかなか背負い易かった。
  (3) 山岳救助保険について
     今回ココヘリという会員捜索ヘリサービスに加入した。
     発信機が貸与され、遭難時に連絡すれば(本人もしくは関係者から)ヘリが出動して遭難者を見つけ出し、
     警察に引き継ぐシステム。発信機は3ケ月発信し続け、雪崩に埋設した場合でも発信。
     コンパスの登山届をしておけばココヘリのID番号を記載する箇所があり、
     最終下山予定を過ぎると緊急時連絡先と連絡をとり緊急対応をとる。
     またジローjROという山岳遭難対策制度で救助費用が補填される。
     入会費用はココヘリ入会金3,000円、年会費3,650円、ジロー年会費2,000円なのであまり高くない。
     私はこれ以外に2社の山岳保険をかけている。
6.装備 13kg
  (外出用)
    ツエルト、ビバークカバー、ナイフ、呼子、包帯、裁縫道具、マッチ、固形燃料、針金2m、
    地図、磁石、カメラ、ザイル8mm*15m、シュリンゲ2本、カラビナ3つ
  (個人用)
    ピッケル、アイゼン、ワカン、ストック、ザック、新聞紙10枚、ヘルメット、目出帽、毛帽子、ゴーグル、
    ズボン、シャツ、セータ、ヤッケ上下、毛下上下、毛手2、オーバー手袋、オーバーシューズ、羽毛服、靴、
    靴下、ヘッドランプ、電池SP、携帯電話、筆記具、現金、テレフォンカード、ちり紙、非常食1食分、
    ライター、目覚時計、ポット0.5L、水筒1L、持病薬、弁当2食、昼食1食
7.食料
  1日目 朝:弁当、昼:弁当
  2日目 昼:パン
8.現地連絡先
  西穂山荘

写真

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丸山から西穂丸山から笠
日の出独標登り
独標より西穂、奥穂独標より奥穂