OB会長就任のあいさつ
40M 奈良部 厚
この度、会長に就任することになりました奈良部(40M)です。
前任の日比谷さんが2011年からこれまで、創立75周年記念事業の遂行、KSTAC創生PJの仕上げ、
25年ぶりとなる嘯雲の発行および現役山行活動の安全確保の支援など、様々な面でOB会を牽引されてきました。
本当にお疲れ様でした。深謝申し上げます。
さて、KSTAC/OB会の歴史を振返ると次の特徴が分かります。(下図参照)
・今年で創立80年を迎える伝統のある大きい組織
・3世代に亘る多世代のメンバーから構成される。
・40期は80年の歴史の中間に位置し、学業でも鈴木登紀男先生や小茂鳥先生からご指導を頂き、
直接話す機会が得られた最後の世代である。
この歴史を踏まえて、今回新たにOB会の運営方針を策定しました。(下図参照)
そのビジョンは「創立100年を目指して、進化するOB会」です。
これは良い意味で、不易流行を繰り返し、変化することを常態化できる組織であってほしいし、それを皆様が一緒になって支えて欲しいということです。
OB会の目的は「会員相互の親睦、安全最優先と理工学部らしいアドベンチャー精神に基づいた現役山岳部の活動支援」に変わりはありません。
現在、20歳~90歳代までの多世代・多様性に富む会員から構成されていますが、大切に伝えていきたい文化はリーダーシップ・メンバーシップに他なりません。
相手の気持ちを大切にし、個人が納得感をもって楽しみ、組織として合理的に登山できるかどうかに尽きます。
今、世界は政治的、経済的、社会的および自然・環境的にも情勢が大きく変化しており、
どの組織も従来からの同一の在り方を主張しているだけでは、持続的な発展は維持できない時代に入ってきています。
大学山岳部とOB会を取り巻く社会情勢、登山方法、登山の考え方そのものが、我々の想像を超える速さで変化していることを実感しています。
幸い、KSTACには異なった意見を受入れる多様性と自らが合理的に考え、実行できる本当の力を備えていると思います。
長い歴史で大切にしてきたLSMS志向と偉大な自然に対する畏敬の念を忘れることなく、安全第一の考え方をしっかり伝承し、自己責任をもって行動すれば、
多少の困難さに巡り合っても、やるべきことの本質に変わりはないです。
今後、ますます多世代と多様性が顕著になって、新たな課題が生じることもあるでしょうが、
その際には、その課題の存在を認め、課題に正対してしっかり議論できる文化を醸成していきたいと考えています。
最後になりますが、私は創立100年までのこれからが、これまでの山岳部やOB会の歴史、文化およびアイデンティティーを決めるという思いがあります。
皆様も多くの方々とコミュニケーションを図り、相互信頼を築いて、年齢に相応しい形態で、登山や自然に接することに係わって頂きたいです。
そして、KSTAC/OB会の発展と現役活動支援のために、継続的なご支援とご協力を切にお願いします。
以上