「北アルプス仙人池からの写真」 

 16M石松
9月15日から18日迄3泊4日で女房と彼女の山の友人W(女性)の3人で仙人池まで行ってきました。 今まで現地に行った事がなく、写真を見るたびに一度は行きたいと願っていた所です。  紅葉には少し早かったのですが小屋の空いているときを狙いました。


仙人池に映る八つ峰・チンネ・八つ峰主峰
剣主峰は七峰と六峰の間に微かに見える。 色が濃く映っているほうが池
(↑拡大できます)

仙人池ロッジの志鷹おばあさんと我々。左から石松・志鷹・石松絹代・友人W

日程

9月15日:上田 === 扇沢 === 室堂 -- 雷鳥尾根 -- 剣沢 -- 真砂沢ロッジ
9月16日:真砂沢ロッジ -- 二股吊橋 -- 仙人池新道 -- 仙人池ロッジ
9月17日:仙人池ロッジ
9月18日:仙人池ロッジ -- 仙人池新道 -- ハシゴ谷乗越 -- 内蔵之助平
      -- 黒部川 -- 黒四ダム === 扇沢 === 上田


記録
9月15日
 朝6時上田の自宅を車で出発し、8時過ぎに黒四ダム扇沢駐車場着。 混雑はなく室堂には10時30分でした。  天気は予報を調べながら出発を決めたので上々です。 ここから、みくりが池経由雷鳥坂・別山乗越・剣沢を経て真砂沢ロッジに5時着。

 途中雪渓は剣沢小屋からしばらく下った所からで初めのうちは崩落が多くてしばらく歩きにくい高巻が續き、その後もしばしば雪渓が切れ巻き道歩きに時間を食われましたが雪渓は真砂沢ロッジの上まででした。 小屋のおやじはインターネットを発信している佐伯某氏で小屋が雪に埋もれているうちに海外登山をしているそうです。 ちなみに本日のお客は我々3人だけで、あとは近所で橋の工事をしているグループの中の二人が泊まりに来ているだけです。 我々が帰りのルートを仙人池から内蔵之助平・黒部川・黒四ダム・トロリーバス・扇沢で話すとおやじ曰く、道は数日前に草を刈ったりして整備はしたが荒れてるところが多いので最終トロリー5時半に乗るにしても出発は朝5時にしないと途中何がおきるかわからないよ、との事で我々もそうしようと決めたものです。

9月16日
 朝8時出発。 二股吊橋(現在新橋の大コンクリート基礎工事中)・仙人新道経由で仙人池ヒュッテ着12時30分。 途中八つ峰の岩峰・チンネ等の眺めは素晴らしく圧倒される思いですが、仙人の急登にはいささか参ったの感じ。 昼食をしてから檜の風呂に入った後、のんびり写真を撮ったり周辺の散策で過ごしました。
小屋の女主人は74歳でご主人は45歳で亡くなりその後ずっと小屋を一人で仕切って来て今は足の具合が悪いので小屋までは荷揚げのフェリで上がってきたそうです。
夏にNHKのテレビにもでた素晴らしいおばあさんです。お客は全部で10人ほど。
夜は満月の星空でした。

9月17日
 朝5時前に小屋の外に出て少し明るくなった空と山をにらめっこしながら
仙人池のそばで待ちました。 朝日は山の陰で見えませんが八つ峰の頭やチンネが赤くなるのを待って10枚ほど撮った内の一枚が何とか物になりました。 これから紅葉の時期になると更に素晴らしい景色になるはずです。 この日は池の平に行ったりノービング。 お客は20人ぐらい。

9月18日
 朝の弁当を作ってもらって5時出発。 仙人新道・二股吊橋・ハシゴ谷乗越・内蔵之助平・黒部川・黒四ダムのルートをたどります。 昨日のんびりしたせいか急な降りや登りもほぼ予定通りに通過し昼前には内蔵之助平に着き昼食。 この分だと3時半には黒四ダムの上に着く予定でした。 昼食後12時半に出発数分後、女房の友人Wが左足を左側の谷に滑らせ、右足でバランスを取ろうとして尻餅をつき、その時に右足首に大きな負担が掛り痛みで動けなくなってしまいました。 暫く其の侭でじっとしていましたが捻挫のようなので無理して立ち上がらせ、様子を聞くと立っているだけなら大したことは無いが踝を回そうとすると痛みが走るとの事です。

 やはり捻挫かと云う事で、Wの荷物を分けて背負い、ゆっくり歩き出したところ遅々として進みません。 おまけにその直後から急峻なガレ場のアップダウンと岩場のトラバースが始まり要所要所にはザイル・くさりが張られていますが右足を痛めたWの歩みは遅くなる一方です。通常1時間半で黒部川に出るところを3時間10分掛り時計はは3時40分でした。  この先はダムの上まで通常1時間半ですが、この分だと最終のトロリーバスの5時35分迄には間に合いそうに無いと思いましたが、道が少し良さそうなので全力で歩いてもらうことにしました。 そこからのWの頑張りは大変なもので最後のダムの上への登りは小生も息が切れるぐらいで、トロリーバスの乗り場に着いたのは5時20分でした。当日は観光客が多く最終バスに乗れない人が沢山出たため臨時バスが6時5分に出たので、一息つき扇沢に戻って自分の車に収まり途中大町温泉郷で温泉に入り食事して上田に戻ってきました。 Wは上田の家に泊まり次の日、丸太のような足を引きずって新幹線で東京調布に帰りました。 帰った次の日、Wは医院に行き捻挫したと言って診てもらったところ、レントゲンで踵の外側の骨折と診断され帰りは足をがんじがらめに固定され松葉杖で家に帰ってきたとの事でした。  楽しくもほろ苦い旅でした。
以上