41M梅村です。

春の雨飾山に行って来ました。


平成12年5月5日 天気はもちろん

メンバー:41M梅村(MHI)、高橋(MHI)、池田(MHI)

雨飾山は頸城山塊の西端に位置し、深田久弥の「日本百名山」にも載っている。標高こそ1963mと隣の北アルプス後立連峰には及ばないものの、双耳峰の美しさとフトンビシ岩壁の鎧で覆われた豪雪地帯の名峰である。近年「日本百名山人気」で訪れる人が増え、秋の紅葉時に人の列ができる程の盛況ぶりには閉口するが。今回もpeakでは人だかりができ静かな山行とは言えなかったが、頸城の山を楽しんだ。

僕達(三菱重工名誘山岳部の仲間)は、雪山、温泉、ビール、山スキー、岩登り、山菜天ぷらのキーワードに合った海谷、頸城の山で遊ぶべく雨飾山に入った。鉢山、焼山、火打山、鳥甲山・・・・と頸城海谷の山々を迷ったあげく、最後は小谷温泉の露天風呂に負けて、僕自身は4度目であるが、雨飾と決まった。

5月5日子供の日
信濃大町駅で東京から来る高橋君と合流し、3人で小谷温泉奥の大海川のワセ沢手前まで車で入る。ゴールデンウイークだけあって人が多い。雪も今年は多く、林道は2,3mの雪の壁に囲まれている。山スキーを持っている人が多く、僕達も池田君以外の高橋君と僕は山スキー持ちだ。7:15出発、雨飾南尾根に取り付く。一般道ではないため、僕達だけの雪山だ。

              
    南尾根P2より雨飾山(左がpeak、右はP1)    P1直下の岩登り

山スキーを持った2,3人がP3支尾根から南尾根に上がってくる。今の時期はどこでも登れる。山屋にとってはいい時期だ。急登で春の日差しを受け暑い。高橋君はシールを付けスキーで登って行き、その後を池田君と僕が坪足でついていく。僕はばて気味で足が吊りそうだ・・・・・・・。でも何とかP2まで山スキーを上げ、デポする。ここから雨飾peakまでが岩登り(核心部はP1直下の40mの3級の岩場)だ。P2下でハーネス、メットを付けザイルを出し準備。

右手にはフトンビシ岩壁が顔を出し、一昨年の秋に行った右岸峰中央稜が見えてきた。あの時は雨が降り出し、岩が脆く途中でエスケープしたっけ・・・・。P1の岩壁ではザイルを結びスタカットとする。凹状クラックを直上し40mそこから左に斜上でP1に抜け、ナイフエッジ上の雪稜を通って雨飾りpeakに出た。(11:30) この岩壁に取り付くまでに雪から出た薮こぎが凄い。また岩が脆く、岩登りとしては最低の部類だが・・、天気の良さと北アルプス、頸城山塊の山々を見ながらのルートは楽しかった。頂上からは日本海がくっきり見える。海谷山塊、北アルプス白馬北方稜線の山々が素晴らしい。

      
  雨飾山peak   左が梅村               奥ワセ沢の大斜面

下山は池田君は一般道を下り、高橋君と僕は岩壁をアップザイレンし、P2からスキー滑降とする。P1アップザイレンは岩が脆く、支点が不安定であり、気を使った。ほとんどクライミングダウンで下りる。今回の山行で核心部はここでした。P2からはいよいよメインイベントのスキーだ。スキーのかかとを固定し準備万端。P2直下は結構急で緊張するが、奥ワセ沢に入ってからは一面の雪原を自由に滑りまくった。雪質が重いのはまいったが、春スキーを堪能した。 

14:30頃登山口に到着しビールで乾杯。池田君の方が少し早く到着。この後人のいない雪原にテントを張り今日の宿とし、小谷温泉露天風呂に直行して雨飾山を見ながら疲れを癒やす。極楽極楽。この露天風呂は寸志(協力金)のみで入浴できますし、景色が良いのでお勧めです。今回もこの露天風呂のために雨飾に来たくらいです。今日のディナーは、今年は雪が多く山菜がないため野菜の天ぷらとアサリの酒蒸しでビールで乾杯。

翌日5/6は大渚山に行こうかという話もあったが、ゴールデンウイークの渋滞を避けるため、もう一度小谷温泉露天風呂と大町温泉郷の湯につかって、頸城山塊山行を終える。

家族サービスと仕事のためたった1日の山行でしたが楽しかった。もっと山に居たかったです。

by K.UMEMURA